ワークフロー内でWHEELサーバ外の計算環境(以下、リモートホスト)を用いる場合、対象とするリモートホストにSSH接続し処理を実行します。
ワークフロー作成時に使用するリモートホスト情報、およびリモートホストにSSH接続時に使用するユーザ情報は、リモートホスト設定画面にて登録します。

リモートホスト設定画面の表示

リモートホスト設定画面は、画面右上のハンバーガーメニューをクリックし、表示された Remotehost editor リンクをクリックして表示します。

img

img

リモートホスト設定画面

リモートホスト設定画面の構成は、以下のとおりです。

img

  構成要素 説明
1 タイトル(WHEEL) ボタン ホーム画面へ遷移します
2 NEW REMOTE HOST SETTING ボタン リモートホストへの接続情報を新規作成します
3 リモートホストリスト 登録済みリモートホスト情報がリスト表示されます
4 TEST ボタン 設定した接続情報でリモートホストにアクセスできるかどうかを確認します
5 編集 ボタン 入力済の接続情報を編集します
6 削除 ボタン 入力済の接続情報を削除します

新規リモートホスト設定の作成

NEW REMOTE HOST SETTING ボタンをクリックすると、新規リモートホスト設定画面が表示されます。

img

フォームの各部には次の情報を設定してください。

項目 設定する内容
label 接続情報を区別するための一意な文字列
Hostname 接続先のホスト名(IPアドレスでも可)
Port number 接続先のポート番号
User ID ログインに使用するユーザ名
Host work dir 接続先で、Taskの実行やジョブ投入に使うディレクトリの最上位のパス
private key path 秘密鍵のファイルパス
(use public key authentication スイッチが有効のときに表示)
job scheduler リモートホストで使われているバッチシステムの種類
max number of jobs 同時に投入するジョブ数の最大値
available queues リモートホスト上で利用可能なキューの名前(カンマ区切りで指定)
use bulkjob (富士通TCS使用サイトのみ)バルクジョブを使えるサイトかどうか
use stepjob (富士通TCS使用サイトのみ)ステップジョブを使えるサイトかどうか
shared host ストレージを共用している他のリモートホストのラベル
詳細は shared hostの使用方法 をご参照ください。
shared path on shared host shared host上でHost work dirへアクセスするためのパス

Advanced settingsの右にある▽をクリックすると、詳細設定の入力フォームが開きます。

img

項目 設定する内容
connection renewal interval (min.) ssh接続を切断するまでのアイドル時間 [分]
0の時は切断しない(デフォルト値 0)
status check interval (sec.) ジョブ投入後のステータス確認を行う間隔 [秒](デフォルト値 60)
max number of status check error allowed ステータス確認の失敗を何回まで許容するか(デフォルト値 10)
execution interval (sec.) 1つのジョブ実行が終わった後、次のジョブを実行するまでの待ち時間 [秒] (デフォルト値 ジョブでは5、タスクでは1)
timeout during handshake phase (msec.) sshのハンドシェイク時の待ち時間 [ミリ秒] (デフォルト値 0)

必要な情報を入力し、OK ボタンをクリックするとリモートホスト接続設定が保存されます。

shared hostの使用方法

リモートホスト設定の shared host の使用方法について説明します。

複数のリモートホストを使用してワークフローを実行する際、 shared host を使用することでファイル転送時間を短縮できるケースがあります。

img

例として挙げるワークフローの詳細は以下のとおりです。

  • on_HostA のタスクは、HostA上で実行されるタスクです。
  • on_HostB のタスクは、HostB上で実行されるタスクです。
  • HostAからHostBへのファイル転送があります。

また、実行環境は以下と仮定します。

img

このワークフローが実行されるとき、ファイル(result.txt)は HostA → WHEELサーバ → HostB の経路で転送されます。 ファイルのサイズが大きかったり、数が多かったりする場合は、転送時間やネットワーク負荷が増大してしまいます。

共有ストレージが存在する場合

実行環境として下図のようにHostAおよびHostBからアクセス可能な共有ストレージ(StorageA)が存在する場合は、リモートホスト設定の shared host を使用することで、ファイルの転送時間を短縮することができます。

img

shared host を使用すると、例としてあげたワークフロー実行時のファイル転送は以下のとおりとなります。

  • on_HostB のタスクが、HostA(との共有ストレージ(StorageA))から直接ファイルを取得します。
  • ファイルの転送経路は、HostA → HostB となり、WHEELサーバを経由しなくなります。そのため、ファイル転送の時間負荷を軽減できます。

このとき、HostAとHostBのリモートホスト設定として定義すべき項目はそれぞれ以下のとおりです。

項目 HostAのリモートホスト設定 HostBのリモートホスト設定
label HostA HostB
Host work dir /work /work
shared host   HostA
shared path on shared host   /data

リファレンスマニュアルのトップページに戻る

Updated: